昨年度の万灯祭

コロナ禍の中、今年も万灯祭を行いました。昨年度は新型コロナウイルス感染防止が大きな課題でした。 議論に議論を重ね、感染防止をしながら実施することにしました。
視点は、その1「区民の命を守る」 その2「三宅区の発展」
それでは、どんな万灯祭だったのでしょうか。

6月9日 火曜日、平日でしたが午後1時30分に三宅区公会堂に集合、豊岡市六方田圃に出かけました。参加者19名、軽トラック13台、片道約1時間の行程です。

当日は晴天、作業にはもってこいの日です。しかし、うだるような暑さ、

「暑い!暑い!」

流れる汗をふきふきの作業!

「熱中症に気をつけようで!」

声を掛け合い掛け合い、力を合わせての作業でした。

毎回、三宅区に帰ると、全戸に麦を配りました。

7月19日日曜日 午前8時から区民総出で作業です。

朝早い時間ですが、7月の中旬頃は毎年気温が連日35℃を超える日が多くなります。早朝暑くなる前に作業にかかり、できるだけ早く終えたいと考えてのこの時間設定です。これも一つの熱中症対策です。

作業内容は、山道を歩きやすくするために杭を設置します。毎年古くなった杭を新しくします。作業当日万灯山に登る時には、草刈機や作業の道具と一人1本の杭を担(かた)げて登ります。

万灯山に到着すると延焼を防ぐために点火付近や山道の草刈をします。今年は、大きくなりすぎた木の伐採もしました。
万灯祭は、夜の作業であり火を使うため、安全に実施するための作業です。

今年は、7月17日 金曜日に実施、午前9時30分~11時30分頃までの体験学習です。平日ですが三宅区から指導のため5名参加しました。体験学習で使う麦わらは、6月9日に豊岡市六方田圃から取ってきたものです。
例年と違って今年は、感染防止のためにマスクの着用、換気などを配慮しての体験学習です。生徒のみなさん、先生方、三宅区の者も一生懸命、一体感を感じさせられる一時です。
暑い体育館での学習、「もっと力を入れて」「ギュぎゅっと縄を絞めて」「力を合わせて」・・・。
学習の締めは、ふり万灯を回してみたり、全員で写真をパチリ。
生徒のみなさん、先生方、三宅役員が仲良くなれる一日です。

8月になって但馬にも新型コロナウイルス感染者が出るようになり急遽「万灯祭持ち方検討委員会」をひらき次のように決めました。
○今年度は万灯祭のみ行う
○夜店、盆踊り大会、今年度から行うミニプロジェクションマッピングは中止

万灯祭が近くなると万灯を設置しました。三宅区は6つの組に分かれています。各組が2基~4基万灯を設置し、それに第一学院高等学校 養父校の2基を合わせると24基設置になります。
作り方はいろいろです。万灯山で組み立てる、里から組み立て担いで上がる組あり、それぞれ工夫をしています。仕上げは、雨や露対策のためにビニールをかぶせます。里から万灯山を見上げると白や黒の人が立っているように見えます。

いよいよ万灯祭当日、写真は夕方の写真です。愛宕大明神(あたごだいみょうじん)から大與比神社(おおよひじんじゃ)を見ると、広場に本部テントが見えます。例年であれば、夜店のテント、盆踊りのやぐらが設置されています。また、区民がたくさん出ています。来年こそは、賑わいが戻ることを願いつつ神社や本部を眺めました。日が暮れてくると万灯に点火したりふり万灯を行う子どもたちも山に登ってきます。山頂の愛宕大明神で祈りを捧げます。今年は密を避けながら。五穀豊穣、健康安全、三宅区の発展、今年はそれに新型コロナウイルス退散など祈りました。


コロナ対策で密を避けるように配慮し区民はそれぞれの家の近くなどで見ていました。養父市内外からも例年通り見に来られた方が多数おられました。ふれあい広場でなく、田圃の道などに車を止めて観覧されていたようです。
来年こそは、みなさん揃っての万灯祭を行いたいものです。

3月14日、かねてから課題になっていた万灯山の木を伐採しました。点火場所周辺は木が大きくなり下から見にくくなってきているとの指摘が区民からありました。
「何とかしたい」
というのが三宅区の課題でした。
7名の区民の協力者があり朝8時30分から作業を始めました。安全のためヘルメットをかぶりチェーンソー、ノコギリ、鉈などを持って参加をしました。
晴天で絶好の作業日よりでした。3時間の木の伐採で見晴らしがよくなりました。今年の万灯祭きっとよく見えると思います。
万灯祭は三宅区にとって特別のものです。江戸時代から続いてきた伝統行事、三宅区の発展を支えてきた祭です。これからも大切にしていきたいと思います。